2020.03.02
山路 健 医師
順天堂大学附属順天堂医院 膠原病・リウマチ内科 教授、院長補佐(病診連携担当)、医療サービス支援センター長
順天堂医院で膠原病・リウマチのスペシャリストとして診療を行う傍ら、地域の医療機関と密に交流を図り、全国の私立大学の先駆けとなる地域医療連携の仕組みを構築した。2009年に開設され、地域医療連携の中枢を担う「地域医療連携室」「医療福祉相談室」「患者・看護相談室」のワンフロア化を実現した医療サービス支援センターでセンター長を担う。2019年には「入院支援センター」もセンター内に組織化し、入院前から患者さんの退院後の療養生活を見据えた体制を整備している。
それではどのぐらいの患者に退院支援を実施し、どれぐらいの人的投資を行っているのか。山路医師よると、まずその患者に退院支援が必要かどうか、患者にスクリーニングを行うのだという。「現段階で退院支援が必要なのはスクリーニングを行った患者の20%ほどで月300名程度。当院の退院支援専門チーム10名で支援できる数には限界がありますので、支援の必要度合いをしっかりと見極め、各病棟の退院支援リンクナースという看護師に支援を依頼するケースも多々あります。毎週開催のカンファレンス(原則医師も出席)が効果的な支援に向けたキーポイントになります」
2019年9月には院内救急車を導入し、順天堂医院の医師と看護師が同乗する患者搬送体制を整えた。開始間もない時期ながら、月に40~60件ほどの出動があり、ニーズは増え続けているという。
さらに、大学病院と地域のクリニック、患者さんとの間での情報共有をスムーズに行うための通院支援アプリを難病医療の分野でスタートさせた。予約の確認等、医療機関からのメッセージを受け取れるほか、カルテと連動で診療履歴や、検査日程も記録されるという。こうしたICTを活用した環境整備も順天堂医院は積極的に取り組んでいる。
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