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メディグルコラム

地域医療連携に関する
お役立ち情報を発信

2021.03.19

【ユーザー会レポート】第1回メディグルユーザー会

【ユーザー会レポート】第1回メディグルユーザー会

3月5日に初の試みとなる「メディグル ユーザー会」を開催しました。


昨年からの新型コロナウイルスの状況により、毎年開催している勉強会や各地で実施されているセミナーが中止となったり、WEBにて実施となったことで連携室の方同士の横の繋がりが広がりにくいというお声を聞きました。

 

新型コロナウイルスの状況下だからこそ、

・地域医療連携室の方々のたくさんの繋がりを作るきっかけづくりがしたい!

・地域医療連携室の方の想いをもっと気軽にお聞きできる場を作りたい!

といった想いから、メディグル導入病院様を対象にオンラインにてユーザー会を実施しました!


当日は8病院計14名のメディグルユーザーの方にご参加頂き、ゲストスピーカーよるセッションや各病院の訪問活動の取り組みについて意見交換を行いました。

ユーザー会当日スケジュール

【Session①】

回復期病院から考える、転院受け入れがしやすい病院の特徴とは
(スピーカー:大阪府 明生第二病院 地域医療連携室 主任 杉野様)

【Session②】

地域医療連携室における組織づくり、営業体制の秘訣とは
(スピーカー:岐阜県 松波総合病院 地域医療介護連携室 部長 残馬様)

【Discussion】

コロナ禍における各病院の営業活動の取り組みについて

Session①

Session①では明生第二病院(大阪府)地域医療連携室主任の杉野様より、「回復期病院から考える、転院受け入れがしやすい病院の特徴とは」というテーマでセッションを行いました。

明生第二病院は回復期病院としてハビリテーション病棟を持ちつつ、透析室を36床抱えるなど「リハビリ×透析」といった強みを打ち出されています。

セッショントピックス

・回復期病院への転院において、スムーズに事が運ばない事例

・SNSの取り組みについて


①「回復期病院への転院において、スムーズに事が運ばない事例」
まず、「回復期病院への転院において、スムーズに事が運ばない事例」といったトークテーマで意見交換を行い、
たくさんの意見が出てきました。

急性期病院(北海道)

例えば脳血管疾患しか受け入れないなど疾患を選んで受け入れる病院もあるため、それを知らずに相談すると調整に時間がかかるなど負荷になったりすることがあります。
なので仕入れる情報量が多くないとスムーズな退院調整につなげることが難しいです。
あとは病院によって日用品など保険外費用が異なるので、患者様のご状況で転院できないケースが発生します。

回復期病院(東京都)

回復期の立場としては症例によって受け入れ困難なケースもあります。
あとは、身寄りのない方や人工呼吸器がついている、経済的な問題から未収金のリスクの高い方などは避けられがちではないでしょうか。

急性期病院(神奈川県)

当院から回復期の病院へ転院の打診をした際に「保留」といった回答を頂くことがあります。
急遽患者の状況が変わると受け入れ困難となると、再度転院調整が発生するのでタイムラグが発生すると困難です。

急性期病院(千葉県)

当院ではコロナ患者を受け入れているので、回復後の患者さんを受け入れてもらえないケースがあります。

以上のように急性期病院と回復期病院という異なる視点から様々な意見が出てきました。
急性期から回復期への連携において、押さえておくべき点が今回の発見となりました。

急性期から回復期へ、連携がしやすいイント

・急性期病院での治療方針がしっかり決まっている

・回復期へ移った後の退院を見据えた形で情報が共有がされている

・診療情報提供書や看護サマリーなど、ドキュメントの情報量が充実している

②SNSの取り組みについて

セッションの最後に、杉野様ご自身も発信されているSNSの取り組みについてお話を頂きました。
杉野様はご自身でブログやYouTubeを通じてMSWの働き方や介護についての取り組みを発信されています。
近年病院でもSNSを運用されているケースが増えていますが、このような個人での発信を取り組まれているケースは少ないため多くの方が関心を寄せられていました。

ブログとYouTubeはこちら!

Session②

Session②では松波総合病院(岐阜県)地域医療介護連携室部長の残馬様より、地域医療連携室における組織づくり、営業体制の秘訣とはというテーマでセッションを行いました。

松波総合病院は岐阜県羽島郡にある急性期病院です。中核病院として地域の医療機関と密な連携や関係性向上を図るため、地域医療機関への訪問活動を組織的に強化されています。

残馬様が松波総合病院の営業組織作りに従事されてきた経験から、以下のトピックについてお話を頂きました。

セッショントピックス

・地域医療介護連携室の課題から見えた、新たな組織作り

・メディグルの活用による業務効率化

・コロナ禍による連携室の新たな役割

①地域医療介護連携室の課題から見えた、新たな組織作り

残馬様がまず取り組まれたことは、院内における営業組織体制の強化です。
就任時は地域医療介護連携室では3名のスタッフのみだっため、連携医や患者さんからの電話対応で訪問活動への人的リソースをさけない状況が課題とありました。
そこで、人員を増やし役割を明確化することで組織体制を変革されました。

変更前:3名
電話対応、院内調整、返書対応等

変更後:9名
管理職(1名)…目標管理・進捗管理・分析・システム構築

営業チーム(5名)…連携医訪問・消防対応・営業戦略
院内チーム(3名)…電話対応・院内調整・返書戦略

このような人員体制の変更後、さらに地域医療介護連携室の「使命・理念・ビジョン」を作成し、部署内に周知されました。
連携室が院内でどのような役割を果たしているのか、どういった貢献ができるのかスタッフへに共通認識を持たせることで全員が同じ目標に向かってそれぞれの業務に従事することができます。

※残馬様当日発表用スライド

②メディグルの活用による業務効率化

次に、日々の訪問活動におけるメディグルの活用事例についてご説明頂きました。
メディグルでは施設ごとに営業活動の履歴を⼿軽に残すことができる「活動管理」の機能があります。
松波総合病院における活用事例をご説明頂きました。

※活動管理イメージ
担当ごとの活動量が可視化されるだけでなく、蓄積したデータを 活を元に営業の質向上が図れます。

毎日の営業日報を入力することで他営業スタッフへの共有や、マネージャーによるチームの活動状況の把握など、情報共有を円滑にされています。
このような営業状況をクラウドで管理することにより、次月の数値管理など営業プロセスの管理にもデータを利用されています。

③コロナ禍における連携室の新たな役割

コロナ禍において訪問活動の自粛や、限られた訪問活動の中で地域の医療機関へ伝える情報内容も変化があったそうです。
松波総合病院では、「連携室が開業医のコンサルタントの役割を持つ」をコンセプトのもとに、行政が出すコロナ情報や開業医への補助金情報、発熱患者の受け入れ情報について資料をまとめて持って行かれています。
そういったコロナ禍における新たな役割についてもお話を頂き、地域の医療機関との関係性構築に役立つセッションとなりました

最後にユーザーの皆様同士で訪問活動のお悩みをシェアし、意見交換を頂くフリータイムを設けました。
営業活動に関する体制・取り組みをどのようにすれば強化できるか、様々な営業活動に関する質問や各病院の取り組みへの意見交換が活発にされていました。

参加病院様からの声

転院調整について他院の取り組みや意見を知ることができました。

今後YouTubeの活用を検討しているため事例が参考になりました。

メディグルの活用から連携室の体制作りまで非常に参考になりました。

メディグルを利用する上で、実際の運用や活用方法に関し詳しくご説明頂きイメージが深まりました。また、残馬さんが他職種から医療現場へ転職されたという事で、マーケティングの視点の違いを感じました。

うちでやれていることとやれていないことの差がわかり、ぼんやりながらも今やれていない部分の営業活動方法の構築の参考となりました。

他院の事例を知ることで皆さん退院調整における今後の取り組みや、営業活動の体制作り、より組織的なメディグルの活用について興味を示されていました。

今後もメディグルはこのような地域医療連携に関わる皆様の交流の場を提供していきたいと思っております。

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